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by k-rainbow

外国人研修生実習生受け入れにおける問題点改善のための提案

昨日11月29日、熊本市の県総合福祉センター会議室において、研修生実習生の受け入れ農家企業の方や、問題に関心をお持ちの市民の方々35名に集まっていただき、外国人研修生実習生をめぐる問題の背景とその解決のための方向性を話し合うシンポジウムを開きました。
多額の借金を負わされ行動の自由を奪われた研修生実習生のみならず、やはり多額の管理費を要求される農家企業の方々も、この制度の犠牲者であることを確認しながら、問題の解決のための制度改革の必要性が参加した多くの方から語られました。
また、レインボープロジェクトからは、制度改革までの間にも、これ以上の犠牲を出さないために、今できることの提案も下記のように行いました。

「外国人研修生実習生受け入れにおける問題点改善のための提案」
2009年11月29日
NPO法人くまもとレインボープロジェクト

国内製造業農業等の分野での担い手不足が継続し、研修期間の短縮はあるものの実際の労働実態とは乖離した外国人実習制度が存続される中で、重大な人権侵害を少しでも減らすため、来日する研修生実習生が極端な負担を負うことのないような制度運用を願って、以下の提案をいたします。

①国内行政機関、準行政機関に対して
1.入国管理局およびJITCO(財団法人日本国際研修協力機構)は、送り出し機関の選抜を厳格に行い、多額の手数料・保証金等を研修生実習生に課す機関を排除するため、在留資格申請審査に際して送り出し機関と研修生の間に取り交わされる契約書写しの提出を義務付ける。
2.第一次受け入れ機関、第二次受け入れ機関の指導監督のため、各県にワンストップの担当部署を設置し、日常的な指導監督にあたる。
②第二次受け入れ機関(企業、農家等)に対して
多額の管理費を要求する第一次受け入れ機関を排除し、研修生実習生自身に適正な給与を支払い、対等な人間関係の基盤を築く。
③第一次受け入れ機関(事業組合等)に対して
多額の管理費を要求あるいは研修生実習生に多額の手数料・保証金等を課す送り出し機関を排除し、研修生実習生が入国直後から長時間労働に順ずることのない状態を保障する。
④中国行政機関に対して
研修生実習生に多額の手数料・保証金等を課す送り出し機関を排除するため、過去に留学斡旋機関に設けた認定規則同様に、保証金・手数料等の上限を設ける。
⑤送り出し機関に対して
研修生実習生に多額の手数料・保証金等を課す必要のないよう、履歴改ざん等の不正行為をなくし、制度趣旨に合致した募集方法に努力する。
⑥国内の一般の皆さんへ
日本国内には今、10万人を越える外国人研修生が生活しており、その殆どは熊本のような地方に在住しています。彼らの生活や文化に関心をもち、スーパーやショッピングセンターで見かけたら、声をかけてください。
by k-rainbow | 2009-11-30 19:42 | 外国人研修生実習生